欧州の大手電力会社であるVattenfallがどのように請求プロセスを大幅に削減できたのか

Vattenfallは、スウェーデンのストックホルムに本社を置く、欧州の中でも大手の電力・エネルギー企業です。

同社のProposition Marketer で、同社でPEPPOL導入推進を担った、Pieter Hansma氏に導入の経緯や効果についてお話を伺いました。

ー どのような背景からPEPPOLの利用を検討されていたのでしょうか?また、Storecoveのソリューション導入の決め手を教えてください。

Vattenfallの様な大きな組織では、請求書は様々な部署を経由して作成されます。この請求書作成プロセスを簡素化するためのソリューションを探しておりPEPPOLを検討していました。Storecoveは安価にPEPPOLのデジタルインボイスを利用できるソリューションであることが決め手でした。PEPPOLを利用していますが、お客様はPEPPOLでの受領か従来通りの受領かを選択できるようになっています。

当社のお客様にも大きなメリットをもたらしています。

ー お客様(法人顧客)側のメリットとしてはどのようなものがありますか?

当社から送信処理されたデジタルインボイスはStorecoveを通じてXML形式でPEPPOLネットワークを通じて当社のお客様に届けられます。お客様側では会計ソフトなどで受信することができ、その場合自動仕訳サジェストまでされ、ボタン一つで仕訳が完了します。

PEPPOLを利用していないお客様の場合は、XML形式のデジタルインボイスと同時に、PDFファイルのインボイスもメールで送信されます。Storecoveはそのようなフォーマット変換も可能で、かつ受信側では多くの会計ソフトにも対応しています。昔で言うならば、郵便と会計ソフトを繋ぐハブの様な機能のようなものです。

カスタマーエクスペリエンス向上への重要な要素

ー 御社にはどのようなメリットがありますか?

多くの中小企業の経営者にとって請求書の処理はとても面倒なものです。その煩わしさがなくなることは、当社にとって顧客ロイヤルティへポジティブな影響があると考えています。そのように少しでも良い顧客体験を提供することは競争力にもつながります。

加えて、単に紙を廃止するだけではなく、それらの輸送も削減できるため、当社・お客様双方にとってもCO削減や環境負荷軽減にも貢献できることも重要です。

また、コスト削減につながる点も忘れてはなりません。初期的な変革のために投資は必要ですが中長期的には様々な点でコスト効率が上がります。

当社の様な公益性が高く多数の顧客を抱える大企業にとっては、そのような変革の先駆者としての責任があります。